
大阪に本社を置く老舗菓子メーカー、株式会社扇雀飴本舗は、1925年(大正14年)の創業以来、「本物へのこだわり」を貫き、日本の飴菓子市場を牽引してきました。今年、同社の顔とも言えるロングセラー商品『はちみつ100%のキャンデー』が発売30周年という大きな節目を迎えます。創業100年を記念し、同社はその哲学をさらに進化させ、希少な柑橘「直七」を用いた新商品を投入することで、新たな一歩を踏み出します。
技術と信念で実現した「はちみつ100%」

扇雀飴本舗の看板商品である『はちみつ100%のキャンデー』は、1995年の発売以来、健康志向の高まりとともに多くの消費者に支持されてきました。その最大の特長は、同社独自の特殊製法によって、砂糖や水飴を一切使わず、純粋なはちみつだけを固形化している点にあります。
この開発は、1993年頃の「はちみつを固めてキャンデーにしたい」という社内からの提案が発端でした。通常、キャンデーは砂糖や水飴を主原料としますが、純粋なはちみつのみを固形化し、水分の少ないハードキャンデーにする技術は、当時は非常に困難でした。開発チームは試作を重ねること丸3年。ついに、はちみつ本来の色や風味を損なわない、シンプルで安心できる美味しさを実現する技術を確立しました。この成功は、「余計な添加物を避け、自然由来の原料を求める消費者のニーズに応える」という同社の揺るぎない信念の賜物と言えます。
希少な「直七」を丸ごと活用、環境にも配慮した商品開発
創業100年へ向けた新たな挑戦として、同社は高知県宿毛市などで生産される「直七(なおしち)」を丸ごと使用した新シリーズを発売します。

「直七」は、ゆずやかぼすよりも酸味がまろやかで、程よい苦味と甘みのバランスが特徴の「幻の柑橘」として知られています。あまり知られていない柑橘ですがさわやかな香りと酸味、柑橘の渋みがちょうど良く貴重な直七を手軽に味わえる商品です。
今回、定番商品である『幻の柑橘 直七のど飴』をリニューアルするとともに、新たに『幻の柑橘 直七グミ』をラインナップに追加しました。
新製法では、これまでの果汁使用から一歩進め、直七の果実を丸ごと使用します。これは、直七のすっきりとした爽やかな風味やジューシー感を高めるだけでなく、直七の余分な廃棄を出さないことで、生産地の応援や環境への配慮にも繋がるサステナブルな取り組みです。素材を丸ごと活かすことで、より直七本来の栄養と風味を消費者に届けることを目指しています。
『幻の柑橘 直七のど飴』(80g、参考価格230円)と『幻の柑橘 直七グミ』(40g、参考価格170円)は、いずれも2025年9月22日から全国で販売中です。
創業100年を目前に控える扇雀飴本舗の歴史と未来
株式会社扇雀飴本舗は、1925年(大正14年)3月に創業し、2025年の今年、創業100年という記念すべき年となりました。
創業当初は「高津製菓」という社名でしたが、歌舞伎界の名門、成駒屋の中村扇雀氏(後の四代目坂田藤十郎)が命名した「扇雀飴」という商品が歌舞伎座でヒットしたことをきっかけに、現在の社名に改名しました。社名が示す通り、同社の歩みは伝統と革新の融合であり、素材にこだわった「本物志向」のモノづくりは、創業以来、決して変わらない柱となっています。
創業100年に向け、同社は今後も「本物へのこだわり」を大切にしながら、現代の健康志向というトレンドと合致した商品開発を進め、幅広い世代に「一粒のおいしさで笑顔と安らぎ」を届けていくとしています。30周年を迎えた「はちみつ100%のキャンデー」シリーズと、新たな挑戦を象徴する直七シリーズは、扇雀飴本舗の次の100年を担う戦略的な商品となるでしょう。
今後も扇雀飴本舗の商品が見逃せませんね。
【株式会社 扇雀飴本舗 会社概要】
社名: 株式会社 扇雀飴本舗(センジャクアメホンポ)
本社所在地: 〒542-0066 大阪市中央区瓦屋町2丁目5番2号
創業: 大正14年(1925年)3月
会社設立: 昭和25年(1950年)1月
主な事業所: 姫路工場(兵庫県)、東日本地区統括部(東京都)、中部地区統括部(愛知県)、近畿・西日本地区統括部(大阪府)


